パズル万華鏡

面白いパズルの紹介と解説をします。

部屋割論法の理解・整数問題(2)の解

 部屋割論法の理解・整数問題(2)の解答例を示します。

 

問題(2)の解

 6個の自然数

 a(1)=11,a(2)=20,a(3)=9,a(4)=41,a(5)=3,a(6)=15

とする。

つぎのような7個の和b(0),b(1),・・・,b(6)を考える。

  b(0)=0,
  b(1)=a(1)=11,
  b(2)=a(1)+a(2)=31,
  b(3)=a(1)+a(2)+a(3)=40,
  b(4)=a(1)+a(2)+a(3)+a(4)=81,
  b(5)=a(1)+a(2)+a(3)+a(4)+a(5)=84,
  b(6)=a(1)+a(2)+a(3)+a(4)+a(5)+a(6)=99

これらを6で割った余りは、0,1,・・・,5のいずれかとなる。

そうすると、部屋割論法

  「6個の余り0,1,・・・,5が6個の部屋に対応し、
   7個の数b(0),b(1),・・・,b(6)が7人の客に対応する」

により、

7個の数b(0),b(1),・・・,b(6)のうち、少なくとも2つのb(i),b(j)
(b(i)<b(j))において、6で割った余りが等しくなる。

この場合、b(0)とb(5)、b(4)とb(6)が6で割った余りが等しい。

したがって、

  b(5)-b(0)=a(1)+a(2)+a(3)+a(4)+a(5)、
  b(6)-b(4)=a(5)+a(6)

が6で割り切れることになる。

これは、一列中の連続して並んだ何個かの数の和が6で割り切れることを意味する。

以上より、命題が証明された。

f:id:isemba:20190701164531j:plain