パズル万華鏡

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背理法の理解・整数問題(5)の解

 背理法の理解・整数問題(5)の解答例を示します。

 

問題(5)の解

 背理法で示す。

 「素数の積として表せない正整数が存在する」と仮定して矛盾を導く。

このとき、そのような正整数の中で最小の正整数bに注目する。

すなわち、b未満の正整数は素数の積で表せる。

正整数b自身は、素数でないことより、

    b = cd  (1<c<b, 1<d<b)

と表せるはずである。

ここで、cとdは、bより小さいことから、素数の積に表せる。

すなわち、

    c = c(1)c(2)・・・c(s)  (c(1),c(2),・・・c(s)は素数
    d = d(1)d(2)・・・d(t)  (d(1),d(2),・・・d(t)は素数

と表せる。したがって、

     b = cd = c(1)c(2)・・・c(s)d(1)d(2)・・・d(t)

となり、bもまた 素数の積 で表せることになる。これは、矛盾である。

したがって、正整数a(a≧2)は、素数の積として表せることが示された。

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