パズル万華鏡

面白いパズルの紹介と解説をします。

男女の確率問題(1)の解

 男女の確率問題(1)の解答例を示します。

(1)の解
f:id:isemba:20151225150243j:plain
(考察)
 「2人の子供は、『男が2人』『男が1人、女が1人』『女が2人』の3通りなので、それぞれの確率は、1/3である」という議論は、間違っている。
プログラムでシミュレーションをしてみると、このような間違いに気づくことが多い。

●プログラム(BG111.bas)

 1番目が男の子である確率と女の子である確率を同じ1/2とする。2番目が男の子である確率と女の子である確率も同じ1/2とする。この仮定で、2人の子供をランダムに多数回生成し、求める確率に該当する割合を計算する。

' << BG111.bas >>
' Tiny Basic
' 問題(1)のシミュレーション
'
Dim A(2): ' 男女の状態を表す配列。
          ' A(1)=0:1番目が男の場合。
          ' A(1)=1:1番目が女の場合。
          ' A(2)=0:2番目が男の場合。
          ' A(2)=1:2番目が女の場合。
Dim B(3): ' 2人の子どもの状態を表す配列。
          ' B(0):1番目が男、2番目が男の場合の数。
          ' B(1):1番目が男、2番目が女の場合の数。
          ' B(2):1番目が女、2番目が男の場合の数。
          ' B(3):1番目が女、2番目が女の場合の数。
'
Do
  ' 実験回数NMAXを読み込む。
  Read NMAX
  If NMAX <= 0 Then Exit Do
  '
  ' 初期設定。
  Randomize 123: ' 乱数の初期設定。
  For K=0 to 3: B(K)=0: Next K
  '
  ' NMAX回実験を繰り返す。
  For N=1 To NMAX
    ' 1番目の子供の判定。
    ' 1番目の子供の男女の出生割合を、1:1と考える。
    ' 1番目が男ならA(1)=0、女ならA(1)=1。
    ' 関数Rndで、0以上1未満の数を返す。
    If Rnd < 0.5 Then A(1)=0 Else A(1)=1
    ' 2番目の子供の判定。
    ' 2番目の子供の男女の出生割合を、1:1と考える。
    ' 2番目が男ならA(2)=0、女ならA(2)=1。
    If Rnd < 0.5 Then A(2)=0 Else A(2)=1
    '
    ' 配列Bに記録する。
    ' A(1)=0,A(2)=0 のとき、K=0
    ' A(1)=1,A(2)=0 のとき、K=1
    ' A(1)=0,A(2)=1 のとき、K=2
    ' A(1)=1,A(2)=1 のとき、K=3
    K=A(1)+2*A(2)
    B(K)=B(K)+1
  Next N
  '
  ' 実験結果の表示。
  Print"実験回数:";NMAX
  Print Using"男の子が2人となる確率:#.###";B(0)/NMAX
  Print"男の子が1人、女の子が1人である確率:";
  Print Using"#.###";(B(1)+B(2))/NMAX
  Print Using"女の子が2人となる確率:#.###";B(3)/NMAX
  Print
Loop
End
'
' データ。
Data 1000, 10000, 100000, 1000000, 0

実行結果
f:id:isemba:20151225151117j:plain
 この結果、

  「男の子が2人である確率」は、ほぼ1/4、
  「男の子が1人、女の子が1人である確率」は、ほぼ2/4、
  「女の子が2人である確率」は、ほぼ1/4

となることがわかる。
f:id:isemba:20151225150800j:plain